Yarn Getting Tangled

美術のこと、読書のこと、編み物のこと、大学院生から引きずっている適応障害で休職している日々のことを綴ります。

再休職しました

前回9月中旬に、休職していたこと、翌日復職することを書いていましたが、そのあと4日で再休職しました。

今回は再休職の経緯について書いてみます。色んな人(主治医、産業医、身近な人等々……)に「なぜまた休職したのか?」を説明しなければいけないのですが、あまりにも自分が不甲斐ないと思う部分が多く、言葉に詰まって泣きながらしか話せないことがほとんどなので、一旦文章にまとめてみることにしました。

 

ちなみに、この記事では便宜的に6月~9月前半の休職を第一期休職、9月後半~現在の休職を第二期休職と呼ぼうと思います。

 

前回の記事はこちら。

後ろを向きながら、できれば前に歩く - Yarn Getting Tangled (hatenablog.com)

 

 

復職~再休職の経緯

まずは再休職に至った経緯について。

 

復職:配属先で揉める

再休職に至る原因を端的に言うと、配属先で揉めたことの1点につきます。

おそらく、多くの会社では、復職前にどの部署に戻るか会社と相談したうえで復帰することが多いのかと思います。一方、私の会社は復職後に人事と相談しながら配属先を決めるという形式でした。

で、私はここで躓きました。その選択肢が個人的に究極の2択だったのです。

  1. 休職時の部署
  2. 転居が必要な距離の支社に出向

他の会社では元の部署に戻ることが多いというのは知っていたのですが、どうしても1の休職時の部署には抵抗がありました。業務のしんどかった記憶を忘れられないというのもありますし、休職中に1の部署は離任するという形を取ってもらっていたので、「少なくとも元の場所に戻ることはないから大丈夫」と自分に言い聞かせて復職準備を進めていたところがあり、「今更戻りたくない」という気持ちが強く出てしまったんですよね……自分の我を通してしまっている申し訳なさがものすごかったのですが、人事には「他の選択肢があるなら、そちらを優先させてほしい」と伝えました。

 

そこで浮上してきたのが、2の遠方の支社に所属先を変えるという選択肢でした。完全に拠点を移す訳ではなく、1か月につき何日間かはその都市の寮に滞在して仕事してほしいというかなり譲歩してもらった条件でした(それ以外はリモート)。

それでも、果たして今の自分に定期的に家を離れ、一人で知らない場所・同僚・顧客と上手くやれるのか? と言われると自信は無く……。なおかつ、その職場の環境が前職で調子を崩したときのそれと少し似ていたこともあり、そこも悩みの種でした。

ちょうどその話が出たのが連休の前日だったので、「連休中悩んで、月曜朝にご連絡してもいいですか?」と人事担当者にメール。

連休中、うだうだ悩みの沼にはまる

連休中、人事へのメールに返信が来ず、「私がめちゃくちゃわがまま言ってるから呆れて返信できないってこと?」とまず悩み、遠方に行けるのかどうかでも悩み、やっぱり復職すべきじゃなかった、もう何もできない、消えてしまいたい……と、あっという間に希死念慮込みでどろどろした鬱の沼に浮かんでいるような状態になりました。

ちょうど心療内科の診察があったので、主治医に「元の部署か遠方の支社かで悩んでいます」と言うと「あなたの体が自然に決めてくれますよ」と返され、あまりにもそれは無責任では? とイライラし(主治医の先生は症状に合わせた薬の処方がメインの仕事であって、カウンセリングが職分ではないというのは重々分かっているのですが)、配偶者含め周囲にも当たり散らす最低さ。この時は第一期休職の一番ひどい時期にかなり近い状態で、本当に消えてなくなりたいと思っていました。

人事担当者に連絡するが……

とはいえ、遠方に異動「かもしれない」状態だけでここまで荒れるなら、実際に働くのはもう無理だろうと結論を出し、週明け月曜日に「すみません、やっぱり2は今の体調的に難しそうなので1か別の選択肢を選ぶことはできますか?」と人事担当者にメールしました。

すると、10分ほどで人事担当者の更に上の上司から、「どういうこと?」から始まるメールが届きました。「元の場所はあなたが「嫌だ」というから別の選択肢を紹介したのに、今更何を言っているのか? ビジネスの現場なのだから100%自分の希望が叶う条件はあり得ない」という内容。書かれていることは本当に正しく、かつ「やっぱり連休前送ったメールに返信来なかったのは勝手すぎて呆れられたからなんだ……」というショックを受け、ひたすら「すみません」と謝り倒すメールを送り、でもやっぱり地方都市には行けない、もう辞めるしかない……とパニックに。その後、担当者と改めて相談して、また休職することになりました。

復職日から4日。せめて1~2か月は続けたいと思っていたのに、それよりもずっと前のステップで躓いてしまったこと、担当者を振り回してしまったことへの不甲斐なさでいっぱいでした。書いている今も自分の弱さがほとほと嫌になります……。

再休職の反省点

一連の出来事の原因は、ただただ「自分の準備が整わないまま(会社の求める水準に達さないまま)復職してしまった」ということに尽きると思います。たまたま選択肢が極端だったというタイミングの悪さ(所属を変えないまま他部署を紹介してもらえるケースも多いので)はあるとはいえ、改めて書き出してみると、自分が焦って物事を進め、「やっぱり無理です」と駄々をこねている構図。

とはいえ、このまま自分を責めていても、「自分が消えて無くなるのが一番平和」という結論にしか辿り着けないのは第一期休職で経験済みです。そして同じことを繰り返してしまう。そうならないために、次活かせる反省点があるとすれば下記3点でしょうか。

回復より焦りを優先してしまった

「自分の準備が整わないまま復職してしまった」のは、「仕事ができていない自分への焦り」を「自分自身の回復」より優先させて行動した結果です。

復職前のエントリを読み返すと「ほんとこいつ数日で再休職しそうだな」と自分でも思うほどその点が如実ですね……。就職してからというもの、自分の価値を「定職に就いていて毎月それなりの額を家に持ち帰ってくる人間である」ことに置いていたことが分かります。

これは配偶者と対等なパートナーシップを結ぶために経済的に同等でありたいというこだわりがあること、毎週電話している祖父に休職していることを言えていない後ろめたさなどなどがこんがらかっており、なかなか解けない気がします。

とはいえこればっかりは、根気強く向き合うしかないですね……。

自分の状態を把握しきれていなかった

上ともやや重複しますが、焦りゆえに自分がいまどのくらい回復しているのかが全く見えない状況だったのも、復職タイミングを見誤った原因です。

とはいえ、第一期休職時も、「休んでいても、仕事していない自分を責めすぎて辛くなり、そのうち回復できるという実感がない」ということでくよくよ悩んでいたので、何をどうしたら休む自分を責めずにいられるのかは模索中です……。

とりあえず、睡眠や運動量など定量的なログが取れたら心理的に安心するかも? ということで、3000円代の安めのスマートバンドを付け始めてみました。

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あと、その日その日の感情や出来事を記録するのにDaylioというアプリを使っています。これは地味に大学院で調子を崩したころから3,4年使っていますが、休職してから結構がっつり書くようになりました。毎日リマインドしてくれるのでちょうどいい。

ブログを書いておきながらなんですが、オフラインで誰に読まれるでもない日記を書く気軽さっていいよね……とかみしめています。Daylioで好き勝手に書き殴った文章が、はてなブログやnoteの下地になっているので。

Daylio - 気分を記録する日記 - Google Play のアプリ

 

周囲への相談が足りなかった

今回はとりわけ人事担当者に、「自分がどういう症状でこの3か月休み、どれくらいは回復し、どのような業務上の配慮が必要なのか」というのを積極的に伝えるべきだったなと思います。会社の産業医の先生から何か連携あるだろうと勝手に思って自分からの情報共有を怠ってしまい、「残業は制限されている」など最低限の情報しかこちらからも伝えていなかったですし、担当者側からは聞きにくいことだよなと今更ながら思うので……。

また、ベタですが休職・復職経験がある人に経験談を聞くのも大切だなと思いました。前職の同期で1人復職経験者がいたのですが、第一期休職時は「相手は休職時のことはあんまり思い出したくないのではないか」などと考えて勝手に連絡することを遠慮していました。たまたま復職時のタイミングで会う機会があり、「何でも聞いて!」と本人が言ってくれたので、再休職が決まった時に甘えさせてもらいました。

結果的には、「自分が復職できるくらい回復したって思えたタイミングっていつ?」など色々聞けて、不安が和らいだというか、一人で苦しんでいるわけではないと分かって本当に助けられました

それから、ネットの先人達の記事も支えになっています。適応障害時のしんどさや経過を綴っているブログでいくつか大学院生の頃から愛読しているものがあり、今回もまた記事を読んでは共感し、上に書いたような問題への対処法のヒントをもらい続けています。本当にありがたい。

今後:再復職なのか退職なのか

一応、今回の休職は3か月ほどの長さです。

今の会社に再び戻るのか、すっぱり辞めて別の働き口を探すのかの二択ですが、少なくとも今月はあまりそこを考えずに休もうと思っています。

いちばんありえそうなシナリオ(1日~数日、あるいは数か月後に再び休職する)になっても落ち込まない。それはそれで、今の会社で働くことが、自分にとっては海水魚を琵琶湖に放すようなことだと分かるということだから。

ただ、復職時エントリで自分自身がこう書いている通り、4日しか持たなかったということはそもそも生態系が合わないんだろうとも思います。チャレンジしたいことも実はあるので、気持ち的には退職に傾いているというところ。

とりあえず、やりたいことをぼちぼちやります。トーハクの国宝展など行きたい展示もいっぱいあるし、WestknitsのMKALも楽しい。とにかく今は焦らず休むことに注力します。