Yarn Getting Tangled

美術のこと、読書のこと、編み物のこと、大学院生から引きずっている適応障害で休職している日々のことを綴ります。

12/11 第二回日記祭へ行く

12/11(日)、東京・下北沢BONUS TRACKにて「日記屋 月日」さん主催で開催されたイベント、第2回「日記祭」に行ってきました。当ブログの記事を掲載いただけたノベルティの「はてなブログの日記本」がお目当てです。

第2回「日記祭」を開催します | 日記屋 月日 (stores.jp)

 

「日記祭」なので、この記事も当日の日記から抜粋してみます。

 

日記祭で購入した本たち(BONUS TRACKの店舗で購入したもの含む)

 

12/11


昨日、眠る前に偶然ピップ・ウィリアムズ『小さなことばたちの辞書』をKindleストアで見つけ、サンプルを読んだら面白くそのまま購入。50%ポイント還元なので2000円超えててもほいほい買っちゃう。オックスフォード英語大辞書とフェミニズムの物語。
結局1時過ぎまで寝付けず、短い夢を繰り返し見る。最近眠りが浅い。

ご飯を食べ、10時半ごろ下北沢へ向かう。配偶者も付いてきてくれる。
行く前にすでに耳が詰まり、体調悪いかも、と思ったが特に電車に乗れなくなることなくスムーズに向かう。

 

はてなブログブースで日記本をもらう

新代田駅から住宅街をくねくね歩いてBONUS TRACKへ。
さっそくはてなブログのブースで日記本をもらう。係の人は優しく接してくださったが、恥ずかしくてとうとう「私ここに掲載していただいてるんです」とは言えなかった。(別に宣言する必要もないんだけれども)

なぜかチェキも撮ってもらう。人生初体験。小さな台紙に徐々に画像が浮かび上がってくる。撮る瞬間に眼鏡が曇ったので、私の目元だけぽっかり白抜きになって出現した。

我慢できず、ブースを出たところで邪魔にならないようちょっとだけ日記本を開いてみる。2022年の1月から時系列順に60名あまりの記事が並ぶ。自分の記事もちゃんとその中に入っていて、見知らぬ人々の日常に接続されている。同じ本に載った人とは一生顔を合わせないだろうけれど、緩いつながりの中に迎え入れてもらった気がして嬉しくて、ちょっとずつ大事に読むことにする。

BONUS TRACKは書店、飲食店などの複合施設で、建物のあいだに机一個分のブースがいくつも出ていた。ぎゅっとブースの詰まった文フリより密度が低いせいか、ちょっとサンプルを見せていただくのにも照れてしまい、ブースをチラ見しながら何度も会場を回遊する怪人物となる。

ミドリ「日記のきっかけ展」

文具メーカー、ミドリが出している日記帳と、実際に使用されているものが何冊も展示されていた。特に後者は3年日記や5年日記があり、同じ日記帳を数年のスパンで使用していることや字のきれいさなどへの尊敬が沸き上がる。

私も地味にDaylioという日記アプリで継続1243日目なのだが、今年の5月までは「仕事」「しごご定時!」「残業つら」など1日平均5字くらいしか書いていない。(6月以降は休職して暇になったので急に1日数十行書くようになった)

また、このアプリだと、過去の日記を見返すためにはひたすらスクロールしていくしかないが、展示されていた日記帳は日付単位の断面でいいなと思った。例えば、12/11のページが5か所に区切られて、2018年、2019年、2020年……と各年の12/11の記録を同じページに書いていくことになる。これは後から読み返す時に楽しいだろうなと思うし、1年ごとのバイオリズムというか大まかな調子の上がり下がりもつかめそう。

本屋B&B

前々から名前はTwitterなどで拝見していたし、なんなら1、2度こちらの本屋主催のオンライントークイベントを拝聴した記憶もあるが、店舗に行くのは初めて。
色々大量に気になる本があり、その気になったらいつまでもいられてしまう。じっくり見たかったが、お腹が空いたので一旦昼食へ。

発酵デパートメント

昼食。配偶者はベジ担々麺、私は「ごど丼」。ごどは青森の郷土料理で、納豆に麹を混ぜてさらに発酵させたものらしい。ごど丼は、ご飯の上にごど(納豆からできているがあんまりねばついていない)、鶏ひき肉、根菜のピクルスなどを載せたもので、メニューに書いてあるとおり「すっぱうまい」。

 

ブース「かもめと街」さん

以前、地元の本屋さんや文フリ東京で著作をお見かけしたので気になっていたブース。
購入する時、「このイベントは何かで見て来られたんですか?」と聞いていただき、そこからはてなブログの本に掲載してもらったこと(わざわざ私の書いた日記のタイトルまでメモしてくれたので嬉しかった)、『まちのタイル』も以前買ったことなどを訥々と話せた。ブースで買う時、恥ずかしすぎてこちらから話しかけるのにものすごい勇気がいるので、会話のきっかけを作ってくださるのはとても嬉しい。
『決めない散歩』を購入。パラパラ見たら、偶然前からものすごく気になっていたが入っていなかった店の名がありテンションが上がる。

TENTOのTENPO

「かもめと街」で購入している間に配偶者が行方不明に。うろうろして探していると、TENTOのTENPOというお店に入っていたらしい。
プロダクトデザイン事務所TENTOの直営店らしく、まな板かつ皿になる包丁とか、本を斜めに立てかけられるスタンドとか、いくつか雑誌などで観たことのある商品もあった。
ボードゲームCUBOIDの試遊ができるとのことで配偶者とやってみる。1勝2敗。

冊子『デザインなんて知らない』を買う。

ブース「hammustardsandwich」さん

『休職日記』が気になって購入。まさに休職中の身なので。開くと全編手書きだった。それだけでも手書きの息遣いや迫力があるが、さらに登場する人物や固有名詞ほとんどすべてに脚注が付いていて、こちらも本編並みに読みごたえがある。当たり前だけどみんな生きてる人なんだなあ、と思う。

 

本屋B&B(再)

もう一度B&Bに戻って、本2冊を買う。

■買った本
・『生活者のための総合雑誌 2022年秋/冬号 ちゃぶ台』ミシマ社
特集「母語 ボゴボゴ、土っ!」の語感がよすぎて。なおかつ津村記久子伊藤亜紗の名前があったので買う。

・藤井渉『ソーシャルワーカーのための反『優生学講座』 「役立たず」の歴史に抗う福祉実践』現代書館
休職して以降、自分に投げつけた言葉ランキングNo.1は「役立たず」で、それは「だから生きる価値がない」に結び付いて今もしんどい。この反射的な考えをどうにかしなくては自分はいずれまたつぶれる、とわかりつつもこの半年間どうにもできなかった。
副題の「役立たず」を見た時、この本が何か突破口になるのかも、と思わず手に取ってしまった。私は福祉の専門職でもないし、この本で話題になっていることの当事者では必ずしもないけれど、今読むべき本なのではという直感を信じてみる。

■その他気になったが見送った本
・『世宗、ハングルで世の中を変える ハングル創製の物語』クオン
ハングルが人工的に作られた文字、というのをどこかで聞いてから、いつかハングルの成り立ちを知りたいと思っていた。読みやすく面白そうだったが、ハングルちょっとでも読めた方が面白いかなと思うので少し勉強してみてから改めて手に取ってみたい。

帰宅

BONUS TRACKから下北沢駅へ向かう。両地点は細長い公園で結ばれていたが、途中でBOOK BUS(バスを古本屋にしたもの)や市民農園などがあり大変おしゃれ。気候も良くてとことこ歩くのが楽しかった。

駅内でもいくつか屋台が出ていたりストリートライブをやっていたりで、下北沢は我々が改札をくぐる最後の一秒までおしゃれな姿勢を崩さなかった。

帰りの車内で「ことのはたんご」(日本語版Wordleのようなもの)をプレイし、4文字目に「ら」、1,2,5文字目のどこかに「ぼ」の単語というところまで突き止めたがまったく候補が思い浮かばず、駅を降りてから自宅までずっと考え続ける。自宅まであと3分のところで奇跡的に思いついた単語が正解だった。嬉しい。