Yarn Getting Tangled

美術のこと、読書のこと、編み物のこと、大学院生から引きずっている適応障害で休職している日々のことを綴ります。

編み物のこと②

適応障害で沈みがちな気分をリフレッシュするためにやっていることはいくつかあるが、その中でも有力なのは編み物だ。断然棒針派である。

 

私は編み物好きの祖母の影響を受けて、高校くらいから大学2年にかけてちょこちょこミトンだのマフラーだのを編んでいた。だが、学部3年になると忙しくて編む余裕などとんとなく、そのまま毛糸は物置に埋もれていってしまった。

しかし、院生になって前期に体調を崩し、鬱々とした気分を紛らわすためにkindle unlimitedで本を漁っていると、たまたま編み物本を見つけた。『しあわせを編む魔法の毛糸 マルティナさんのお話とOpal毛糸の作品集』(地球丸, 2016)だ。

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この本はOpal毛糸という段染糸や、その糸を使った作品を紹介しているのだが、ぱらぱらめくって美しい糸を見ているうちにどうしても編んでみたくなり、新宿オカダヤの毛糸売り場に駆け込んで、2年ぶりの編み物再開と相成ったわけである。

夏休みの間はずっと家に引きこもってNetflixで「オレンジ・イズ・ニュー・ブラック」を観つつOpal毛糸で手袋を編んでいた(この手袋の写真は以前の記事にも写真を上げている)

編みつつドラマを観たり人と話したりと「ながら」作業ができるのも棒針編みのいいところの1つだ。

 

さて、今ちまちま編んでいるのは、嶋田俊之 『手編みのてぶくろ』(文化出版局, 2011)所収の「バスケット編みの手袋」である。

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ベージュと生成りの配色がシンプルで、スリットが入っているのも高級感がある。この本を買った高校生の頃からずっとあこがれの作品だった。

1号という直径2.4mm のほとんど竹ひごみたいな針でみちみちと編むので、私の遅い手では4時間編んで指1本仕上がるかどうかだが、小さな四角がたくさん集まって一つの面になるのは本当に楽しい。

こんなことせずに修論発表を進めるべきかもしれないけれど、息継ぎしなきゃ25m泳げないのと同じで息抜きしなくちゃ修論だってできないのだ

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